IT業界に転職を希望するのであれば、何よりもまずはその相手を知っておくべきだ。
多くの場合、IT業界にはモデルとなった他業種が存在している。例えば保険や旅行サイトを構築するプロジェクトであれば、保険や旅行代理店が店舗内で行っている業務の流れが一つのモデルとなる。
IT業界に転職しようと思うのであれば、システムやプログラミングの基本的な知識や理解だけでは不十分だ。様々な業種で行われているスキームを踏まえることで、ITではどのように再現することが求められるのかを理解しなければならない。
言いかえると、ある一つの分野だけが得意なだけでは、総合力を求められるIT業界ではどうしても転職が決まらない場合があるのだ。
また、同じようなことが転職希望者の年齢でも指摘される場合がある。
駆け出しの二十代ではITスキル中心でも十分だと言えるが、三十代を超えるとプロジェクトを管理する能力が問われてくる。ベースとしてITを用いることに変わりがなくても、他業種やマーケットの動向を制作業務に取り入れ、反映させていく広い視野が不可欠となってくるからだ。
特にIT業界は反復業務に強いが、どうしてもビジネスモデルが画一化しやすい側面がある。
より使いやすいサイトを構築するためにも、自分のアピールポイントはどこで、どのような貢献を果たせるのか立ち戻って整理しておくと良い。
転職する動機や目的を明確にすることで、新たな第一歩を踏み出すチャンスも巡ってくるだろう。